5月29日、雨の前触れでどんよりと曇った夕方である。陽射しはないが緑が濃い情景である。光に輝く緑の木の葉も美しがこの深い緑にも惹かれる。
畑の作業は午前中で終わり、農機具の片付けも一段落し時間が出来たので散策を
して見た。ここは東京から近く、特急なら1時間10分でアクセスでき、数は少ないが
通勤している人もいる。それでも過疎化は進み空き家が目立つ、一方で新築して移り
住む人もいて、歩いていると古民家とも言える空き家があり、立派な新築の家があり
アンバランスな光景である。少し不便であっても広く緑も多い環境であり喧騒さは
全くない心癒される住環境である。東京へ時間距離は短くても郊外地区ではない。
何故なら生活の中にある文化が違う、祭りであったり、道の草刈りなどなど地域特有の活動があり、半ば強制の参加を求められる。
地方の市町村は移住を促す施策を実施している。施策は概ね経済的な支援で住宅や
就職斡旋などが中心である。
生活文化、コミュニティ活動を見直し都市の生活文化と融合させる話はない。
生活文化もコミュニティのあり方も変化するものであり、都会の生活文化と融合する
取り組みを進めることが必要である。地方の高齢者が柔軟な心を持ち、すべてのことが
変化する意識がコミュニティ活動を進化させ移住者を増やすことへ繋がる。
地方で生まれ育った人でも半ば強制のコミュニティ活動が不自由で受け入れ難いとして
都会で職を得て暮らす人が多い。この辺の空き家は殆ど、子供が都会で職を得て住んだ結果である。明治以降の富国強兵で広めた全体主義が負の遺産として、コミュニティに残っている気がする。